こんにちは、ちーてんです!
今日は私が愛してやまないアメリカのインテリアデザイナー、Studio McGee創業者のMcGee夫婦の自叙伝を実際に読んでみた感想を、詳しくご紹介していきたいと思います。
・Studio McGeeに興味があるけど、英語の本を読み切れるか自信がない…
・日本語のレビューが少なくて面白いのかわからない、買ってまで読むべきか迷っている…
・とりあえずどんな本なのか、日本語で知りたい!
というあなたにぴったりな情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください!
どんな本?
まずは、この本の基本情報からお伝えします。
出版社 : Harper Horizon
発売日 : 2020/10/27
言語 : 英語
ハードカバー : 213ページ
ISBN-10 : 0785233873
ISBN-13 : 978-0785233879
寸法 : 16 x 2.29 x 23.62 cm
電子書籍版もありますが、ハードカバーのお洒落な外装で飾っておくにもぴったりな本なので、ぜひ本の形で買うことをお勧めします!
一点勘違いしてほしくないのは、この本はインテリアデザイナーのSheaと夫のSyd夫婦の自叙伝です。
見て楽しめるインテリアの写真集ではなく、がっつり英語の文章で書かれている読み物としての本になります。
写真集や飾って眺めて楽しむCoffee table bookとしてのStudio McGeeの本をお探しの方は、2023年に「The Art of Home」も発売されたので、こちらをおすすめします。
内容は?
続いて、内容についても見ていきましょう!
本は全部で213ページあり、あとがき等を除くと209ページまでの間に15のチャプターにわけて執筆されています。
それぞれのチャプターのタイトルは、「Mixing Styles」「Add Layers and Texture」「Look for Natural Light」というように、Studio McGeeが大切にしているインテリアデザインのポイントを彷彿とさせる表現が多く使われています。
そしてそれぞれのチャプターの内容は、インテリアデザインのポイントになぞらえて彼らの人生のなかでの出来事が綴られている、というたてつけになっています。
文章は全てSheaとSyd本人が語り手となっており、1~2ページごとに「Shea」「Syd」という記載があり、交互に二人の視点が入れ替わりながら場面が展開していきます。
英語の時節はもちろん過去形・過去完了形が使われていますが、読んでいる感覚としてはあまり「現在から過去を回顧して振り返っている」という感じではなく、「当時に戻った気持ちで、その時の二人の心情、状況がありありとイメージできる」ような感じで読み進めていけます。
オススメのポイント!
ざっくりとどのような本なのかお伝えしたところで、私がこの本をオススメするポイントを3つご紹介します!
二人の歴史が情緒豊かに描かれている
この本には、読みものとして十分に面白いレベルで、二人のこれまでの歴史が情緒豊かに描かれています。
二人の出会いから恋愛~結婚までの流れ、起業にいたる経緯やどん底の貧乏時代のこと、Sheaがどのように最初のクライアントを見つけビジネスを発展させてきたか、SydとSheaがお互いの得意を活かしてどのように役割分担して事業を進めているのか。
Studio McGee好きなら誰しも気になる、様々な彼らの人生の出来事が、二人の性格や感情が手に取るように伝わってくる表現で描かれているのです。
私自身、この本を読む前も何となく彼らのキャラや性格は掴んでいたつもりでした。
でも本を読み進めるに従い、二人の喜怒哀楽や悩み、意気込み、興奮などを通して彼らの温度のある人間としてのリアルな実像が伝わってきて、さらに身近に感じましたし好きになりました!
英語が平易で読みやすい
英語の本を読み慣れていない、読み切れるか不安…という方もいらっしゃるかと思います。
この本は、簡単な単語ばかりではないのですが、二人がそれぞれの主観で語っていくスタイルのため、難しい表現や回りくどい文章は少なめで、比較的平易な英語で読みやすく感じました。
※私ちーてんの英語レベルは、TOEIC700点程度
私は細かな単語も調べながら読んでしまうタイプなのですが、ざっくり読みができるタイプの方ならば「明確にこういう意味!」とわからなくても、「だいたいこんなことを言ってるんだな、こんな感じの状況なんだな」、と推測しながら読み進めていけるような、分かりやすさがあります。
初めての英語の本としては簡単とは言えないかもしれませんが、時間をかければ十分に読み切れる難易度ですし、何よりしっかり場面が動いていくので次の展開が気になってどんどんと進んでいける本だと思います!
外装がお洒落で飾っておける
最後に、大切なのが見た目ですよね(笑)
さすがStudio McGeeなだけあって、自叙伝ではありつつもインテリアの一部として飾っておくのに耐えうる、とってもお洒落な外装なんです!
表紙は、McGee夫婦が新築で建設した一軒家の、「Mudroom」と呼ばれる裏庭への出入口のドアで撮影された二人の写真。
Studio McGeeのインテリア(ここでは外なのでエクステリアですが)って、写真映えがものすごく良いんですよね…!
黒いモールディングが施された外壁と、ドア上の照明の銅の輝き。
そして年季の入った古木のスツールや鉢、編み込まれた鉢カバーと植物の緑が、絶妙なバランスで表紙を彩っています。
Studio McGeeオタクの私は、表紙を眺めているだけで何分も過ごせるほど(笑)
飾ることをよりメインの目的に、写真の多い本を探している方は、Sheaの書いたこちらのCoffee table bookもオススメ!
この本がオススメの人3選
それでは最後に、どのような方にこの本をオススメしたいか、実際に読んでみた感想を踏まえて3選+その他にまとめてみました!
自分の夢を追いかける勇気が欲しい人
人生のフェーズによっては、結婚したばかり、もう自分一人の人生じゃないから、子供が産まれたばかりだから、と自分でブレーキを踏んでしまうこともあるかもしれません。
でも、SheaはSydの後押しもあって結婚してからインテリアデザイン業界に挑戦しましたし、産前産後の大変な時期がまさに仕事を軌道に乗せるべく奮闘していた時期。
そんななかでSydが自分の仕事を辞めたため、第一子のWrenが1歳の時には、誕生日をお祝いするお金もなく、スーパーでの買い物もクレジットカード頼みというギリギリの生活でした。
確かに当時の二人は大変そうでしたし、その状況に耐えたからといって彼らほどの大成功を収められるとは限りませんが、同じ状況でもブレーキを踏まずに、もがきながら進む彼らのストーリーを読むことは、私にもとても勇気を与えてくれました。
またブラック企業での激務に限界を感じている人、スタートアップでバリバリ働きながらも行き詰まりを感じている人にも、Sydの行動は勇気をくれます。
妻が夢に向かって個人で事業を始めたばかり、その事業が軌道に乗る前で子供もいる、そんな状況で仕事を辞めたSydですが、それまでは兄に誘われたスタートアップで日本のブラック企業顔負けの勢いで働いていました。
大学の途中で始めた仕事にのめりこんでしまい、結局卒業せずに中退という形で社会人人生を始めてしまった負い目もあって、自分はやれる、結果を出せると証明したかった思いもあったようです。
「自分が本当に情熱を注げる仕事は何なのか」1年弱も探し悩んだすえに、Sheaと一緒にStudio McGeeを立ち上げることになったのですが、SydがジョインしなければSheaは事業の規模を拡大していくこともできなければ、今のStudio McGee & McGee&Co.のビジネスモデルもできていなかったと思います。
ブラック企業で馬車馬のように働き続けるだけが自分の能力を証明する方法ではない、縁あって働いているスタートアップから離脱することも選択できる。
Sydの決断とその後の悩みから、そんなメッセージと勇気をもらえるはずです。
インテリアが好きな人
どストライクに、インテリアが好きな人にもこの本はもちろんおすすめです!
インテリアデザイン、インテリアコーディネートについて具体的なコツが説明されている訳ではありませんが、当然ながらSheaの仕事の話のなかでインテリアの話はいくつもでてきます。
こう思ってこれを選んだ、こんなことを意識して配置を決めた、等の具体的な話もちょこちょこ出てくるので、ノウハウとしてまとまっている訳ではなくとも学びになる要素がたくさん。
インテリア、特にアメリカなどの海外インテリアが好き!という方にはぜひおすすめしたいです。
Studio McGee、McGee夫婦が好きな人
そしてこちらもどストライクですが、Studio McGeeやMcGee夫婦のことが好きな人にも心からこの本をおすすめします!
そもそも自叙伝なので彼ら自身の人生がメインのテーマですし、Studio McGeeの成り立ちや社名・ロゴをどうやって決めたのかまで(笑)、ばっちり詳しく知ることができます。
私自身、彼らを好きになる入口はインテリアでしたが、彼らの人間性や関係性を知ってより好きになった、という一人。
今の阿吽の呼吸に至るまでにどんな日々を超えてきたのか、どんな性格や能力の違いがあるのか等、過去の出来事まで踏まえて知ることができ、彼らへの理解がよりリアルなものになりました。
そして、さらに彼らのことが大好きになること、間違いなしです!
その他
その他には、こんな人にも参考になる話がたくさん!
・夫婦で一緒に事業を行うこと、起業することについて参考がほしい人
・アメリカでの大学・仕事・起業について知りたい人
・Instagramからファンを増やし、収益に繋げる成功例を知りたい人
二人の細やかな感情の動きから、アメリカの風俗・風習が伺い知れるエピソードも盛りだくさんなので、二人が辿ってきた道に関わることに興味があれば、きっと有意義な情報が得られると思います。
以上、「MAKE LIFE BEAUTIFUL」の基本情報、内容、おすすめポイント、おすすめの人についてまとめました!
いかがでしたでしょうか?
英語にそこまで自信がなくても、Studio McGeeに興味がある!この本を通して知りたいことがある!という人なら楽しんで最後まで読み切れる、素晴らしい本だと思います。
ぜひ手にとってもらえたら嬉しいです!
ほかにも、Studio McGeeについて色々な記事を書いていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください!
コメント